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『市街地再開発』5月号で『中心市街地活性化のツボ』が紹介されました

『市街地再開発』5月号書評欄(65頁)に『中心市街地活性化のツボ』が取り上げられました。同誌編集部のお許しを得て転載します。

中心市街地活性化のツボ
―今、私たちができること

著者:長坂泰之
発行:学芸出版社
価格:2100円(税込)
四六判:232頁

 一般に「中心市街地活性化」の本といえば、商業・経営系の人の書いたものは都市政策的な観点が弱く、都市計画系の人が書いたものはハードの話ばかりというのが定番であるが、本書は両方の視野を持って郊外の巨大店舗立地規制の必要性から商店街を一つの「ショッピングセンター」として経営する方法まで論じており、最もバランスよくこの問題を理解することができる書であると思われる。

 著者は長年、中小企業基盤整備機構で各地の中心市街地活性化支援に携ってきたプロであり、全国のリーダー的な人物と強いつながりをもっている。彼らの「エッセンス」とでも言うべきものが本書には凝縮して盛り込まれており、著者以外の人ではここまで深くかつわかりやすく書くことは難しいと思われる。

 本書は中心市街地衰退の経緯や英国の先進的な郊外立地規制・タウンマネジメントなどを紹介した第一部と、全国各地の優れた活性化の取り組みの本質を「中心市街地活性化の七つのツボ」として紹介した第二部で構成される。中心市街地の衰退の根本的な原因は自動車産業・郊外開発最優先の国の政策にあるが、そういった「すぐには変えられない」事柄を整理した上で、「今、私たちができること」を整理している。表面的に事例を紹介しただけでは他の地域との条件や環境の違いから応用がきかないといったことになりがちであるが、本書においては、本質的な整理がなされているので、読者は自分の町に置き換えて深く洞察することができる。

 本書で整理・紹介された「タウンマネジメント」の最前線を見て、日本の「まちづくり」も新たな段階に入りつつあると感じる読者も多いであろう。

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