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比較住宅都市研究会 死に方・死に場所が転換期に( 9/16  東京)

■比較住宅都市研究会 死に方・死に場所が転換期に
                
日時:2016年9月16日(金)18時30分〜20時30分
報告者:浅川 澄一氏(ジャーナリスト、長寿社会文化協会常務理事、元日本経済新
聞社編集委員
参加費:1000円(会場費、飲み物などの費用として利用します)
詳細&申込:
http://home.g08.itscom.net/ebizuka/

要旨:
 日本人高齢者の「死に方」が大きく変わろうとしている。「自然死」「老衰死」
「平穏死」が増えつつあり、圧倒的に多い病院での死が減ってきた。「病院死」から
「在宅死」への転換が促されると、高齢者施設や高齢者住宅の社会的存在も一変す
る。というのも、「在宅」とは自宅だけでなく、自宅からの引っ越し先の「施設」や
「集合住宅」を含むからだ。
 病院死が8割近い先進国は日本だけ。欧州諸国は5割前後、最も少ないオランダは3
割弱。在宅医療や在宅介護が普及していれば、病院死が減る。病院は、生活の場では
ない。人間は生物であり、生物は日常生活の場で死ぬのが自然の摂理である。生活の
場で良質な生活(QOL)の延長に、良質な死(QOD)がある。
 死に場所を「病院死」から「在宅死」に転換させようと、国は様々の手を打ち出し
た。この4月から、外来診療をしないで訪問診療だけの診療所活動を認めた。画期的
な方針転換である。在宅医療を広げたい表れだ。老衰死が2015年に8万5000人に達
し、15年前の4倍に増えた。死亡診断書に「老衰死」と普通に書ける時代になった。
従来の医療の概念は覆えざるをえない。病気には医療は必要だが、老衰には医療は不
要だからだ。βエンドロフィンとケトン体の作用で極めて穏やかに人間は旅立つ。投
薬や栄養剤はその作用を妨げる。過剰医療が本人に苦痛をもたらす。つまり、自然な
死を究極な目標に掲げると、医療・看護を含め介護やケア付き住宅(有料老人ホー
ム、グループホーム、サ高住)など「地域包括ケア」の4つの要素が大転換を迫られ
る。「自立支援」だけを謳う介護保険制度の「落とし穴」を考えていきたい。

講師のプロフィール:
 1948年東京生まれ。東京都立西高校卒。1971年、慶應義塾大学経済学部卒業後に日
本経済新聞社に入社。西部支社(福岡市)に勤務後、東京本社流通経済部で流通企
業、ファッションビジネス、サービス産業などを担当。1987年11月に月刊誌『日経ト
レンディ』を創刊、初代編集長。5年間編集長を続け、その後、流通経済部長、マル
チメディア局編成部長などを経て、1998年から編集委員。高齢者ケア、介護保険
度、少子化NPOなどの分野を担当。2011年2月、定年退社したが、引き続き同じ
分野の取材、執筆を続けている。同年5月、公益社団法人・長寿社会文化協会(WAC)
の常務理事に就任。

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◎学芸出版社の本
『近居 少子高齢社会の住まい・地域再生にどう活かすか』
大月 敏雄・住総研 編著
介護や子育て、「家族が地域に住む」時代へ
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-1337-5.htm

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